キレる親・キレる子ども。上手くいかない親子関係
お悩み相談所の窓口では、「親の扱い方が分からなくなってしまった。」「子どもの扱い方が分からなくなってしまった。」という相談が多いそうです。
考えてみれば確かに、身の回りで親の干渉について困っている同級生というのは多くて、良くない方向へと進んでいる子もいます。まだ本当に結婚するかどうかわからないのに勝手に話を進めようとする親や、家業を無理にでも継がせようとする親、子どもの心配をよそに過保護をやめられない親など色々ですが、一見幸せそうに見えて問題を抱えている家庭というのは多そうです。
子育て世代の子どもの扱い方が分からない、という意見はごもっともなのですが今回はとりわけ子ども目線で親子関係について考えたいと思います。
こういっては何ですが、私の家庭は上手くいっていて心身ともに安定した生活を送っています。そのおかげかはわかりませんが、冒頭で述べたような相談や問題を友人から聞くことが良くあります。冒頭にあった話はこういうこともあるだろうという意味で述べたわけではなく、実際に聞いた話の一部です。
一般的な理想の親子像
理想的な親子と言えば、どのようなイメージをするでしょう。いつも笑顔で、思いやりのある家庭であって、本音が言い合える・・・一般的にはそういった親子像を思い浮かべると思います。しかし実際に多いのは親・子お互いに疎ましく、どちらかが常にイニシアチブを得ていてとても本音を言える状態ではない家族なのではないかと思います。最近ではコロナの影響で…とも言われますが、これは本質的なものであって良性悪性関わらず親子関係の発展を促すことはあってもコロナが大きな悪影響を及ぼしたとは思えません。
イニシアチブ【initiative】
の解説《「イニシアティブ」とも》
1 物事を率先してすること。首唱。先導。「日本のイニシアチブで国際会議をすすめる」
2 主導権。「業界でイニシアチブを発揮する」「交渉のイニシアチブを取る」
3 国民が自発的に立法に関する提案を行うことのできる制度。
の一要素。国民発案。
なぜ必要以上に干渉するのか
親は子どもに対して、自分の所有物又は保護するべき対象として見ていることが多いです。きちんと訓練をさせれば例え小さな子どもであれど正しい判断はできるのにも関わらず、「自分の持つ全てを持って転ばせてはいけない。」と感じています。親が生きてきた中でしてはいけない・損失へと繋がると学んだことを、あらかじめ子どもに教えることで回避させようとしているのですが、これは上手くいかないことが良くあります。
子どもは子どもなりに理解ができる為、理由を説明すればなぜしてはいけないのかを学ぶのですが、前述したタイプの親はその説明部分を飛ばして「ダメなものはダメ。」と子どもに教育します。読者さんたちの中にも「あれもダメ、これもダメ」を言われたことのある方は多いと思いますが、ダメと言われたことに対して「親に怒られるからしてはいけない」と思っている人もいるのではないでしょうか。
子どもは親世代が思っている以上によくできていて、説明されれば意味を理解した上でリスク回避を行えるのですが、過干渉な親はそれが分かっていません。「私たちがいないとこの子は何もできない。」とすら思っているかもしれません。
【家族】は普通を見失う
日本は一夫一婦制であり、基本的に家族は1つしか持ちません。その中で、家族の普通というのはその家族の中でだけ確立されていくわけなのですがその普通というのは教育する側にある親の性質に大きく影響されます。つまり、耳にタコができるほど言われてきた「普通」は親にとっての「普通」であり、「一般的」という意味ではありません。
親が常識人であればあまり問題はありませんが、非常識であった場合は子どもが社会に出た際にものすごく苦労するということがよくわかります。
一夫一婦制(いっぷいっぷせい)は、一生2個体の組合せのみを認める、社会、もしくは法律上の制度。対義語は、一夫多妻制。
一夫一妻制(いっぷいっさいせい)、または単婚(たんこん)ともいう。
我が家の親子の在り方
かくいう我が家の親子としての在り方は、一般的ではなく親子というより親友同士のルームシェアに近いです。母は私に対して「腹から産まれ出た時点で私のものではなくなったから」と私を子どもというよりは一個人として育ててくれました。もちろん戸籍上は子どもですし、誰かに私を紹介する際も「私の子どもです。」と紹介するのですがそういう意味ではなく。親の思惑は二の次で、物心ついたら自分のことはまず自分で判断してねというスタンスでした。
保護する・保護されるという意識が薄い分早々に自立できるだけの能力は備わりましたし、他者への思いやり・・・というより自分とは別の考え方が数多に存在しているという他者への認めにも繋がりました。片親だと良いとかそういう話ではないですが、私は片親で親の包み隠さない苦労を共有してきてよかったなと思います。
少し重い話になってしまいましたが、たまにはこういう話も良いかなと思って記事にしてみました。そうじゃない!という意見があるのも承知しているのですけれど、まずは私の意見として聞いていただければ幸いです。
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